【問106】賃貸不動産経営管理士 練習問題|賃借人の相続と契約の存続
契約の終了・更新と原状回復 問16/20難易度B(標準)
問題文
賃借人Bが死亡した場合における建物賃貸借の取扱いと賃貸人がとるべき対応に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.使用貸借の場合と同様に、賃借人の死亡によって建物賃貸借はその効力を失うため、相続人が賃借権を承継することはない。
- 2.賃貸人は、賃借人の死亡を知った時から1か月以内に解約する旨を通知しなければ、契約を終了させられなくなる。
- 3.建物賃貸借は死亡によって終了せず、契約を終了させるには賃借人の地位を承継した者との間で手続をとることになる。
- 4.賃貸人は、賃借人の死亡後は、相続人の承諾を得ることなく室内の家財を搬出して契約を終了させることができる。
解説
正解は3。賃借権は財産権であり、相続人は相続開始の時から被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する(民法896条)。したがって賃借人が死亡しても賃貸借は終了せず、賃借人の地位は相続人に承継され、賃料債務も承継される。賃貸人としては、契約を終了させるには承継した者を相手方として解約や合意解除の手続をとらなければならない。1は誤り。借主の死亡によって効力を失うのは使用貸借であって、賃貸借ではない。2は誤り。賃貸人の側にそのような期間の制限は定められていない。1か月という期間は、居住用建物の賃借人が相続人なしに死亡した場合に、権利義務を承継する同居者が承継を拒む意思を表示すべき期間として借地借家法に定められているものであり、混同しやすい。4は誤り。室内の家財は相続人に承継された財産であって、その承諾を得ずに搬出する行為は自力救済にあたり違法である。