【問99】賃貸不動産経営管理士 練習問題|催告なしに解除できる旨の定め
契約の終了・更新と原状回復 問9/20難易度C(難しい)
問題文
賃料の支払を怠った場合に催告をすることなく契約を解除することができる旨の特約の効力に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.このような特約は賃借人にとって不利な内容であるから、借地借家法の規定により常に無効とされる。
- 2.このような特約がある場合には、賃貸人は賃料の支払が1日でも遅れれば当然に契約を解除することができる。
- 3.このような特約がなくても、賃料の支払が1回でも遅れたときは、賃貸人は催告をせずに契約を解除することができる。
- 4.特約は有効であるが、催告をしなくてもあながち不合理とはいえない事情があるときに限り解除できると解されている。
解説
正解は4。判例は、賃料が約定の期日に支払われず、これを催告しなくてもあながち不合理とは認められない事情が存する場合に、催告なしに解除権を行使することが許される旨を定めた約定であると限定的に解したうえで、無催告解除特約を有効としている。したがって特約があるからといって、賃貸人が常に催告を省略できるわけではない。1は誤り。この種の特約が一律に無効となるわけではない。2は誤り。わずかな遅滞では信頼関係が破壊されたとはいえず、特約があっても解除は認められにくい。3は誤り。特約がない場合には、解除には民法541条の催告が原則として必要である。なお、賃料の不払いがあった場合に賃借人の明示的な異議がない限り明渡しがあったものとみなす旨の条項が、消費者契約法により無効とされた例もある。特約の文言どおりの効力が認められるとは限らない点が応用論点となる。