【問98】賃貸不動産経営管理士 練習問題|賃料滞納を理由とする契約解除
契約の終了・更新と原状回復 問8/20難易度B(標準)
問題文
賃貸人Aから建物を賃借するBが賃料を滞納した場合において、Aが賃料の不払いを理由に契約を解除するための要件に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.Bが1か月分の賃料を滞納した時点で、Aは催告をすることなく直ちに契約を解除することができる。
- 2.Aが催告をする場合、催告期間は法律上1週間と定められており、これより長い期間を定めることはできない。
- 3.Aは相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に支払がないことに加え、信頼関係が破壊されたと評価できることを要する。
- 4.Bが解除の意思表示の後に滞納賃料の全額を支払った場合には、解除の効力は当然に失われ、賃貸借は従前どおり存続する。
解説
正解は3。賃料不払いを理由とする解除には、民法541条により相当の期間を定めた催告と、その期間内に履行がないことが必要である。加えて賃貸借では、判例上、賃貸人と賃借人の信頼関係が破壊されたと評価できることが求められ、実務上は数か月分の滞納が続き催告にも応じないといった事情が必要とされる。1は誤り。1か月分の滞納があったにすぎない段階では通常は信頼関係の破壊があるとはいえず、催告を欠く解除も原則として認められない。2は誤り。催告期間は債務者が履行を準備するのに足りる「相当の期間」であればよく、1週間に固定されているわけではない。4は誤り。有効な解除の意思表示によって契約は既に終了しており、その後に滞納分が支払われても解除の効力が当然に覆るわけではない。滞納月数だけでなく、催告の有無や賃借人の対応を含めた総合判断であることを意識したい。