【問78】賃貸不動産経営管理士 練習問題|所有者の変更と賃貸人の地位
賃貸借契約と借地借家法 問13/25難易度B(標準)
問題文
対抗要件を備えた借主Bがいる建物を貸主Aが第三者Cに売却した場合の賃貸人の地位に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.賃貸人たる地位がCに移転するためには、賃借人であるBの承諾を得ることが必要である。
- 2.Cは、建物の所有権移転の登記をしていなくても、Bに対して賃料の支払を請求できる。
- 3.Bが差し入れた敷金の返還債務は、譲渡人であるAのもとに残り、Cに承継されることはないとされる。
- 4.Bが引渡しを受けて対抗要件を備えているときは、賃貸人たる地位は原則としてCに移転する。
解説
正解は4。民法605条の2第1項は、賃借人が対抗要件を備えた不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は譲受人に移転すると定める。建物賃貸借では借地借家法により建物の引渡しが対抗要件となるから、引渡しを受けているBがいる以上、地位は当然にCへ移る。1は誤り。賃貸人の義務は誰が履行しても内容が変わらないため、地位の移転に賃借人の承諾は不要である。2は誤り。同条3項により、賃貸人たる地位の移転は賃貸物である不動産について所有権移転の登記をしなければ賃借人に対抗できず、登記前は賃料を請求できない。3は誤り。同条4項により、費用の償還債務と敷金の返還債務は譲受人が承継する。譲渡人に地位を留保する合意と譲受人から譲渡人への賃貸をあわせてしたときは移転しないという例外もある。