【問77】賃貸不動産経営管理士 練習問題|無断転貸をめぐる貸主の対応
賃貸借契約と借地借家法 問12/25難易度C(難しい)
問題文
貸主Aに無断で借主Bが第三者Cに建物を転貸した場合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.無断転貸がされた以上、背信性の有無を問わずAは常に賃貸借契約を解除することができるとされる。
- 2.無断転貸である以上、BとCとの間の転貸借契約もAの承諾がない限り無効なものとなる。
- 3.背信的行為と認めるに足りない特別の事情があるときは、Aは無断転貸を理由に解除できない。
- 4.AはBとの契約を解除しない限り、Cに対して建物の明渡しを求めることはできない。
解説
正解は3。民法612条は、賃貸人の承諾を得ずに賃借権を譲り渡し又は賃借物を転貸して第三者に使用収益をさせたときは、賃貸人が契約を解除することができると定める。もっとも判例は、賃借人の当該行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特別の事情があるときは解除権は発生しないとする信頼関係破壊の法理を認めており、たとえば同居の親族による使用や、実質的に賃借人が使用を続けている場合などがこれにあたる。1は誤り。特別の事情があれば解除はできない。2は誤り。転貸借契約は賃貸人の承諾がなくても当事者間では有効に成立し、承諾がないことは賃貸人に対抗できないという効果にとどまる。4は誤り。無断転借人は賃貸人に占有権原を対抗できないため、賃貸人は解除をしなくても所有権に基づいて明渡しを請求できる。