【問27】賃貸不動産経営管理士 練習問題|管理業務を委託する契約の民法上の性質
管理受託契約 問2/20難易度C(難しい)
問題文
賃貸住宅の管理業務の委託を内容とする管理受託契約の民法上の性質に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.管理受託契約は要式契約であり、書面を作成して交付しなければ、当事者間で契約としての効力を生じない。
- 2.管理受託契約はその全体が請負契約とされ、管理業者は仕事を完成させなければ報酬を一切請求できない。
- 3.清掃や点検のように法律行為でない事務の委託については、委任ではなく寄託の規定が準用される。
- 4.点検や清掃等の事務の処理は準委任、修繕工事の完成を目的とする部分は請負の性質を有する。
解説
正解は4。管理受託契約は単一の典型契約ではなく、委託された業務の内容に応じて複数の契約類型の性質を併有する。建物や設備の点検・清掃、入居者対応といった事務の処理は、法律行為でない事務の委託として準委任にあたり、委任の規定が準用される(民法656条)。他方、修繕工事のように仕事の完成を目的とする部分は請負の性質をもつ。1は誤り。管理受託契約は当事者の合意のみで成立する諾成・不要式の契約であり、賃貸住宅管理業法が締結時の書面交付を義務付けているのは事業者に対する行政上の規制であって、契約の効力要件ではない。2は誤り。全体を請負と解する必要はなく、事務処理型の業務については仕事の完成ではなく履行の割合に応じた報酬が問題となる。3は誤り。寄託は物の保管を目的とする契約であり、法律行為でない事務の委託には準委任として委任の規定が準用される。