【問107】企業危機・コンプライアンス管理士 練習問題|優越的地位の濫用
企業不祥事と法令違反 問7/20難易度B(標準)
問題文
大手小売業のA社は、取引継続を望む納入業者のB社に対し、新店舗の開店に際して協賛金の支払を求めた。負担額の根拠を示さず、B社は取引を打ち切られることを恐れて応じた。この行為の評価として、最も適切なものはどれか。
- 1.A社の地位が優越し、不当な不利益をB社に与えるなら、優越的地位の濫用になり得る
- 2.B社が応じた以上、合意があったことになり、いかなる場合も問題は生じない
- 3.優越的地位の濫用は、A社が市場で独占的な地位を有している場合に限って成立する
- 4.協賛金の要請は、名目や負担額にかかわらず、取引先に求めた時点で常に違反となる
解説
正解は1。優越的地位の濫用は、取引上の地位が相手方に優越している事業者が、正常な商慣習に照らして不当に、協賛金の要求や不利な取引条件の設定などにより、取引の相手方に不利益を与える行為で、独占禁止法の不公正な取引方法として禁止される。負担額の算出根拠や目的を示さず、取引の打切りを恐れる相手に負担させることは、問題となりやすい。2は誤り。相手方が応じていても、不当な不利益と認められれば違反になる。3は誤り。相手方との関係で優越していれば足り、市場での独占的地位は要しない。4は誤り。要請が常に違反となるわけではなく、不当性が個別に判断される。