【問103】企業危機・コンプライアンス管理士 練習問題|横領と背任の違い
企業不祥事と法令違反 問3/20難易度B(標準)
問題文
刑法上の横領罪と背任罪の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.横領罪は事務処理者の任務違背を、背任罪は預かった物の処分を処罰の中心とする
- 2.横領罪は預かった物の不法な処分を、背任罪は任務違背による損害の発生を中心とする
- 3.どちらも会社の役員だけが対象となる犯罪であり、一般の従業員には成立しない
- 4.どちらも、本人に財産上の損害が現実に生じなくても、行為の時点で既遂となる
解説
正解は2。横領罪(業務上横領罪を含む)は、自己が占有する他人の物を自己の物のように処分する行為を処罰する。背任罪は、他人のために事務を処理する者が、自己や第三者の利益を図るなどの目的で任務に背き、本人に財産上の損害を与える行為を処罰する。1は誤り。両者の内容が入れ替わっている。3は誤り。業務上横領や背任は従業員にも成立し得る。なお、会社法には取締役等を対象とする特別背任罪がある。4は誤り。背任罪は財産上の損害の発生が成立要件であり、損害を要しない旨の記述は誤りである。