【問102】企業危機・コンプライアンス管理士 練習問題|粉飾決算と虚偽記載
企業不祥事と法令違反 問2/20難易度B(標準)
問題文
上場会社の経理部長が、実際には成立していない売上を計上して決算を整え、有価証券報告書に虚偽の内容を記載して提出した。金融商品取引法上の責任に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.行為者個人が刑事罰の対象となり得るほか、会社も罰金刑や課徴金の対象となり得る
- 2.社内の懲戒処分にとどまり、金融商品取引法上の罰則や課徴金の対象にはならない
- 3.提出後に訂正報告書を出せば、刑事罰も課徴金も科されることはない
- 4.罰則の対象は代表取締役に限られ、実際に処理した経理部長は対象にならない
解説
正解は1。有価証券報告書の重要な事項に虚偽記載をして提出する行為は、金融商品取引法で処罰の対象となり、行為者個人に拘禁刑や罰金が科され得る。法人にも罰金を科す両罰規定があり、発行会社には課徴金納付命令も課され得る。2は誤り。社内処分にとどまらず、罰則と課徴金の対象となる。3は誤り。訂正報告書の提出は是正の手続であり、すでに成立した責任を消すものではない。4は誤り。罰則は代表取締役に限らず、虚偽記載に関与した者が対象となり得る。粉飾決算は、企業の信用を失墜させる重大な不祥事である。