【問76】企業危機・コンプライアンス管理士 練習問題|通報者への不利益取扱いと探索の禁止
危機管理体制の構築 問16/20難易度C(難しい)
問題文
J社の内部通報窓口に、営業部の従業員から上司のコンプライアンス違反に関する通報が寄せられた。J社の対応として、適切でないものはどれか。
- 1.通報後も、通報者が不利益な取扱いを受けていないか、人事部門などが一定期間確認する
- 2.通報者を特定させる事項は、通報対応に必要な最小限の範囲の者にとどめ、範囲外への共有を防ぐ
- 3.調査の迅速化を優先して、疑われる従業員を絞り込み、通報者が誰かを突き止めようとする
- 4.調査で通報内容に事実が認められなかった場合でも、通報者を一律に懲戒するようなことはしない
解説
正解は3。公益通報者保護法に基づく指針は、通報者の特定を目的とする探索を行うことを防ぐ措置を求めている。通報者を突き止めようとする行為は、報復や通報の萎縮につながるおそれがあり、調査の迅速化を理由にしても許されない。したがって適切でないものとして3を選ぶ。1は適切。通報後も不利益な取扱いがなされていないか状況を確認することは、通報者保護の基本である。2は適切。通報者を特定させる事項は、必要最小限の範囲の者に限って共有し、範囲外への共有を防ぐ。4は適切。事実が認められなかったことだけを理由に一律に懲戒すれば、通報を萎縮させ、保護の趣旨にも反する。