【問174】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|取締役会の権限と決議要件
株式会社の組織と運営 問14/20難易度B(標準)
問題文
取締役会の権限および取締役会の決議の方法について、最も適切な記述はどれか。
- 1.取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役は、当該決議に加わることができない。
- 2.取締役は、あらかじめ委任状を交付することにより、代理人によって取締役会の議決権を行使することができる。
- 3.重要な財産の処分についての決定は、取締役会の決議によることなく特定の取締役に委任することができる。
- 4.取締役会の決議の要件は、定款で定めることにより法律に定める要件よりも緩和することが認められている。
解説
正解は1。取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役は議決に加わることができない(会社法369条2項)。利益相反取引の承認を受ける取締役や、解職の対象となっている代表取締役などがこれにあたる。会社の利益より自己の利益を優先するおそれがあるためであり、当該取締役は定足数の算定からも除かれる。
2は誤り。取締役は株主の信任を受けて選任された者であり、その職務は個人的な信頼に基づくものであるから、取締役会における議決権を代理人によって行使することは認められない。3は誤り。重要な財産の処分および譲受け、多額の借財、支配人その他の重要な使用人の選任および解任などの重要な業務執行の決定は、取締役会が自ら決定しなければならず、取締役に委任することができない(会社法362条4項)。4は誤り。取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う。定款でこれを上回る割合を定めて加重することはできるが、緩和することはできない。
2級では、取締役会が業務執行の決定に加えて取締役の職務執行の監督と代表取締役の選定解職の権限を持つこと、そして委任できない事項の範囲まで問われる。