【問171】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|株主総会決議の種類と要件
株式会社の組織と運営 問11/20難易度A(易しい)
問題文
株主総会の決議の種類とその要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.監査役を解任する決議は特別決議によらなければならないのに対し、取締役を解任する決議は普通決議で足りる。
- 2.特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数の賛成があれば成立する。
- 3.発行する全部の株式に譲渡制限を設ける定款の変更の決議は、普通決議によって行うことができる。
- 4.普通決議の定足数は定款によっても引き下げることができず、常に議決権の過半数を有する株主の出席を要する。
解説
正解は1。取締役の解任はいつでも株主総会の普通決議によって行うことができる(会社法339条1項、341条)。これに対し監査役の解任は特別決議によらなければならない(会社法309条2項7号)。監査役は取締役の職務執行を監査する立場にあり、多数派の意向で容易に解任されると監査の実効性が失われるため、身分保障を厚くしているのである。
2は誤り。特別決議は、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成を要する。過半数ではない。3は誤り。発行する全部の株式に譲渡制限を設ける定款変更は、株主の投下資本回収の途を大きく制約するため、議決権を行使することができる株主の半数以上であって当該株主の議決権の3分の2以上の賛成を要する特殊決議による。4は誤り。普通決議の定足数は定款で引き下げることができ、これを排除することもできる。ただし役員の選任および解任の決議については、定款によっても議決権の3分の1未満に引き下げることはできない。
2級では、定款変更、事業譲渡、組織再編、募集株式の有利発行など、どの事項がどの決議の種類に対応するかを対象事項ごとに整理しておくことが得点に直結する。