【問168】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|株主総会の招集手続
株式会社の組織と運営 問8/20難易度B(標準)
問題文
株主総会の権限および招集の手続について、最も適切な記述はどれか。
- 1.株主総会は、議決権を行使することができる株主の全員の同意があるときであっても、法定の招集手続を省略して開催することはできない。
- 2.公開会社における株主総会の招集通知は、会日の1週間前までに発すれば足り、必ずしも書面による必要はない。
- 3.取締役会設置会社の株主総会は、会社法に規定する事項および定款で定めた事項に限り決議をすることができる。
- 4.株主総会の招集は代表取締役が決定すれば足り、取締役会設置会社であっても取締役会の決議を要しない。
解説
正解は3。取締役会を設置しない会社の株主総会は会社の組織、運営、管理その他一切の事項について決議できるが、取締役会設置会社では業務執行の決定が取締役会に委ねられるため、株主総会の権限は会社法に規定する事項および定款で定めた事項に限定される(会社法295条2項)。所有と経営の分離を前提に、株主総会を基本的事項の決定機関と位置づける趣旨である。
1は誤り。株主全員の同意があるときは招集手続を省略して株主総会を開催できる(会社法300条)。ただし書面投票や電子投票を採用する場合は省略できない。2は誤り。公開会社では会日の2週間前までに招集通知を発しなければならず、取締役会設置会社では通知は書面(株主の承諾があれば電磁的方法)によることを要する。4は誤り。取締役会設置会社では、株主総会の日時、場所、議題等の招集事項の決定は取締役会の決議によらなければならず、これを取締役に委任することはできない。
2級では、公開会社か否か、取締役会設置会社か否かによって招集期間や通知方法が変わる点に加え、少数株主による招集請求と裁判所の許可を得た自ら招集の制度まで押さえておきたい。