【問154】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|弁論主義
倒産処理と紛争の予防・解決 問14/20難易度B(標準)
問題文
民事訴訟における弁論主義の内容に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.裁判所は、当事者のいずれもが主張していない事実であっても、証拠調べの結果その存在が認められる場合には、これを判決の基礎として事実認定をすることができる。
- 2.当事者が口頭弁論において相手方の主張する自己に不利益な事実を認めたときは、その事実は証明することを要せず、裁判所もこれに反する認定をすることができない。
- 3.裁判所は、当事者が申し出ていない証拠であっても、真実を発見するために必要があると認めるときは、原則として職権でこれを取り調べることができる。
- 4.当事者が相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない場合であっても、その事実を自白したものとみなされることはない。
解説
正解は2。弁論主義の第2の内容として、当事者間に争いのない事実は裁判所を拘束し、そのまま判決の基礎としなければならない。裁判上の自白が成立した事実については証明することを要せず(民事訴訟法179条)、自白をした当事者も原則としてこれを撤回することができない。1は誤り。弁論主義の第1の内容により、当事者が主張しない主要事実を判決の基礎とすることはできない。3は誤り。弁論主義の第3の内容により、事実の認定に用いる証拠は当事者が申し出たものによるのが原則であり、職権による証拠調べは例外的にしか認められない。4は誤り。相手方の主張した事実を争うことを明らかにしないときは、弁論の全趣旨からその事実を争ったものと認められる場合を除き、自白したものとみなされる(擬制自白)。2級では、何を審判の対象とするかを当事者が決める処分権主義と、判決の資料の収集を当事者の責任とする弁論主義との役割分担を区別して理解することが求められる。