【問153】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|訴えの提起
倒産処理と紛争の予防・解決 問13/20難易度A(易しい)
問題文
民事訴訟における訴えの提起およびその効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.訴状には当事者および法定代理人のほか、請求の趣旨および請求の原因を記載しなければならず、これを欠くときは裁判長により補正が命じられる。
- 2.訴えの提起は裁判所に対する私法上の権利行使にとどまるため、これによって請求債権について進行している消滅時効の完成が猶予されることはない。
- 3.訴訟要件を欠く訴えについて裁判所がする判断は請求棄却の判決であり、これによって原告の請求に理由がないことが確定する。
- 4.原告は、判決が確定するまでの間であればいつでも、被告の同意を得ることなく訴えを取り下げることができる。
解説
正解は1。訴えは訴状を裁判所に提出して提起し、訴状には当事者および法定代理人、請求の趣旨および請求の原因を記載しなければならない。これらの必要的記載事項に不備があるときは、裁判長は相当の期間を定めて補正を命じ、原告が補正をしないときは命令で訴状を却下する。2は誤り。裁判上の請求があると、その事由が終了するまでの間は時効の完成が猶予され、確定判決またはこれと同一の効力を有するものによって権利が確定したときは時効が更新される(民法147条)。3は誤り。訴訟要件を欠く場合にされるのは訴え却下の訴訟判決であり、請求の当否を判断する請求棄却の本案判決とは区別される。4は誤り。被告が本案について準備書面を提出し、弁論準備手続で申述をし、または口頭弁論をした後は、訴えの取下げについて被告の同意を要する。2級では、求める判決の内容を示す請求の趣旨と、それを基礎づける事実を示す請求の原因の役割の違いを意識して理解しておきたい。