【問152】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|民事訴訟の管轄
倒産処理と紛争の予防・解決 問12/20難易度B(標準)
問題文
民事訴訟における第一審裁判所の管轄に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求についての第一審の訴えは、地方裁判所に提起しなければならない。
- 2.訴えは被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所に提起しなければならず、義務履行地や不法行為地を管轄する裁判所に提起することはできない。
- 3.第一審の管轄裁判所を定める当事者の合意は口頭でされたものであっても有効であり、書面によることを要しない。
- 4.管轄違いの訴えであっても、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をしたときは、その裁判所に管轄が生じる。
解説
正解は4。被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、または弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は管轄権を有する(応訴管轄、民事訴訟法12条)。ただし専属管轄が法定されている場合には応訴管轄は生じない。1は誤り。訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求は簡易裁判所の事物管轄に属し、これを超えるものが地方裁判所の管轄となる。2は誤り。被告の普通裁判籍の所在地のほか、財産権上の訴えについては義務履行地、不法行為に関する訴えについては不法行為地、不動産に関する訴えについては不動産の所在地などの特別裁判籍が認められ、原告はいずれの裁判所にも訴えを提起できる。3は誤り。管轄の合意は第一審に限り、かつ書面(電磁的記録によるものを含む)によらなければ効力を生じない。2級では、金銭債務が原則として持参債務であるため、義務履行地として債権者の住所地の裁判所に訴えを提起できるという実務上の帰結まで理解しておきたい。