【問149】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|民事再生手続の基本構造
倒産処理と紛争の予防・解決 問9/20難易度B(標準)
問題文
民事再生手続の基本構造および再生計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.民事再生手続では、原則として再生債務者自身が業務の遂行と財産の管理処分を続けながら手続を進める、いわゆるDIP型が採用されている。
- 2.民事再生手続の開始が決定されると担保権者は担保権を実行することができなくなり、再生計画の定めによらなければ弁済を受けられない。
- 3.再生計画案が可決されるためには議決権を行使した再生債権者の全員の同意を得ることが必要であり、一人でも反対する者があれば可決されない。
- 4.再生計画の認可の決定が確定して再生債権が計画の定めに従い減免されると、再生債務者の保証人の責任も同じ割合で当然に縮減される。
解説
正解は1。民事再生手続では、再生手続開始の決定後も再生債務者が業務の遂行権および財産の管理処分権を有するのが原則であり(民事再生法38条1項)、従来の経営者が引き続き事業を運営しながら再建を図るDIP型の手続とされている。裁判所は通常、監督委員を選任して重要な行為に同意を要するものとする。2は誤り。再生手続では担保権者は別除権者として手続外で担保権を実行することができる(民事再生法53条)。ただし、事業の継続に欠くことのできない財産については、その価額に相当する金銭を裁判所に納付して担保権を消滅させる担保権消滅請求の制度があり(民事再生法148条)、担保権者の同意がなくても担保権を消滅させられる。3は誤り。再生計画案は、議決権を行使した議決権者の過半数の同意と、議決権者の議決権の総額の2分の1以上の議決権を有する者の同意によって可決される。4は誤り。再生計画は、保証人その他再生債務者と共に債務を負担する者に対して債権者が有する権利に影響を及ぼさない。2級では、担保権が手続外に置かれる点で会社更生手続と決定的に異なることを理解しておきたい。