【問139】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|債務名義と強制執行の方法
債権の担保と回収 問19/20難易度A(易しい)
問題文
債権回収の最終手段である強制執行の前提となる債務名義および執行の方法について、最も適切なものはどれか。
- 1.強制執行をするには確定判決が必要であり、仮執行の宣言を付した判決は債務名義とならない。
- 2.動産執行では、債権者自身が債務者の住居に立ち入って目的物を差し押さえることができる。
- 3.執行受諾文言のある公正証書は、金銭の一定の額の支払を目的とする請求であれば債務名義となる。
- 4.金銭債権を差し押さえた債権者は、差押命令が債務者に送達されれば直ちに第三債務者から取り立てることができる。
解説
正解は3。金銭の一定の額の支払等を目的とする請求について公証人が作成した公正証書であって、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述(執行受諾文言)が記載されているものは、民事執行法上の債務名義となる。訴訟手続を経ずに強制執行に移れるため、契約締結時に公正証書を作成しておくことが有力な債権保全策となる。
1は誤り。債務名義には確定判決のほか、仮執行の宣言を付した判決、仮執行宣言付支払督促、和解調書、調停調書などが含まれる。2は誤り。動産執行は執行官が目的物を占有して差し押さえる方法により行われ、債権者が自ら差押えをすることはできない。不動産執行では強制競売または強制管理の方法がとられる。4は誤り。差押命令が債務者に送達された日から法定の期間を経過した後でなければ、差押債権者は第三債務者から取り立てることができない。
2級では、債務名義の種類に加え、原則として執行文の付与が必要である一方、少額訴訟の確定判決や仮執行宣言付支払督促については執行文を要しないという例外まで押さえておきたい。