【問135】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|債権譲渡の対抗要件と譲渡制限特約
債権の担保と回収 問15/20難易度B(標準)
問題文
A社は、B社に対する売掛金債権をC社に譲渡した。この事例における債権譲渡の対抗要件と譲渡制限特約について、最も適切なものはどれか。
- 1.AB間に譲渡制限の特約が付されていた場合、AからCへの債権譲渡は無効となり、Cは債権を取得することができない。
- 2.CがBに債権譲渡を対抗するには、譲受人であるCからBに対して譲渡の通知をすれば足りる。
- 3.譲渡制限の特約があってもCへの譲渡は有効であるが、Cが特約について悪意であればBは履行を拒める。
- 4.AがBに債権譲渡を通知しさえすれば、その通知に確定日付がなくても二重譲受人に優先することができる。
解説
正解は3。当事者が譲渡制限の意思表示をしたときであっても、債権の譲渡はその効力を妨げられない(民法466条2項)。もっとも、譲受人が譲渡制限の意思表示について悪意または重大な過失があるときは、債務者はその譲受人に対する履行を拒み、譲渡人に対する弁済等をもって譲受人に対抗できる(同条3項)。譲渡制限特約は債権的効力にとどまるという整理である。
1は誤り。改正前と異なり譲渡自体は有効であり、譲受人は債権を取得する。2は誤り。債務者に対する対抗要件は譲渡人からの通知または債務者の承諾であり(民法467条1項)、譲受人からの通知では対抗要件とならない。4は誤り。譲渡人以外の第三者に対抗するには確定日付のある証書による通知または承諾が必要であり(同条2項)、二重譲渡の優劣は確定日付のある通知が債務者に到達した先後によって決まる。
2級では、譲渡制限特約が付いた債権を担保として取得できるかという実務的な視点と、債務者対抗要件・第三者対抗要件の使い分けが問われる。