【問126】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|保証人の求償権と弁済による代位
債権の担保と回収 問6/20難易度C(難しい)
問題文
主たる債務者の委託を受けた保証人と委託を受けない保証人が有する求償権について、最も適切なものはどれか。
- 1.委託を受けた保証人は、主たる債務が弁済期にあるときは、弁済前でもあらかじめ求償権を行使できる。
- 2.委託を受けない保証人が主たる債務者の意思に反して弁済したときも、支出した額の全額を求償できる。
- 3.委託を受けた保証人が弁済しても、主たる債務者があらかじめ承諾していなければ求償権は発生しない。
- 4.保証人が債務者に代わって弁済しても、債権者が有していた抵当権などの担保権は消滅し、保証人がこれを行使することはできない。
解説
正解は1。委託を受けた保証人は、民法460条が定める場合、すなわち主たる債務が弁済期にあるときなどには、現実に弁済をする前であっても主たる債務者に対して事前求償権を行使できる。保証の委託が委任の性質をもつことに基づく権利であり、委託を受けない保証人には認められない。
2は誤り。主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が求償の日に現に利益を受けている限度でしか求償できない(民法462条2項)。意思に反しない場合は弁済当時に利益を受けた限度となり、委託の有無によって求償の範囲が段階的に異なる。3は誤り。委託を受けた保証人が弁済等により債務を消滅させたときは、承諾の有無にかかわらず、支出した財産の額について求償できる(民法459条1項)。4は誤り。債務者のために弁済をした保証人は当然に債権者に代位し、債権者が有していた抵当権等の担保権を行使できる(民法499条、501条)。
2級では、委託の有無および主たる債務者の意思に反するかどうかで求償範囲が変わることと、弁済による代位によって担保権が保証人に移る効果を結び付けて理解しておきたい。