【問125】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|事業に係る債務の個人保証と公正証書
債権の担保と回収 問5/20難易度B(標準)
問題文
事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする個人保証と、保証意思宣明公正証書の要否について、最も適切なものはどれか。
- 1.保証人になろうとする者が法人であるか個人であるかを問わず、公正証書の作成が必要である。
- 2.主たる債務者が法人である場合、その取締役が保証人となるときは公正証書の作成は不要である。
- 3.公正証書は保証契約の締結後1か月以内に作成すれば足り、締結に先立って作成する必要はない。
- 4.事業のために負担した債務であれば、商品の売買代金債務を主たる債務とする保証にも公正証書が必要である。
解説
正解は2。事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約は、締結に先立って作成された公正証書で保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ効力を生じない(民法465条の6)。もっとも、主たる債務者が法人である場合のその理事・取締役・執行役やこれらに準ずる者、議決権の過半数を有する者などが保証人となるときは、この規律は適用されない(民法465条の9)。経営者は事業内容とリスクを自ら把握しているため、慎重な意思確認を要しないからである。
1は誤り。保証人になろうとする者が法人である場合には465条の6の規律は適用されない(同条3項)。3は誤り。公正証書は保証契約の締結の日前1か月以内に作成されていなければならず、締結後の作成では要件を満たさない。4は誤り。対象となるのは金銭の貸渡しや手形の割引によって負担する貸金等債務であり、売買代金債務の保証は対象外である。
2級では、規律の対象となる債務の種類と、適用除外となる者の範囲を切り分けて事例にあてはめられるかが問われる。