【問123】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|連帯保証の性質
債権の担保と回収 問3/20難易度B(標準)
問題文
A銀行はB社に1000万円を貸し付け、CがB社の委託を受けて連帯保証人となった。この事例における連帯保証の性質について、最も適切なものはどれか。
- 1.A銀行がCに全額の支払を請求した場合、Cはまず主たる債務者Bに催告するよう求めることはできない。
- 2.Cのほかにもう1人連帯保証人がいる場合、Cは頭数で分けた500万円についてのみ責任を負えば足りる。
- 3.A銀行がCに履行を請求すれば、その効力は主たる債務者Bにも及び、Bの債務の時効の完成が猶予される。
- 4.Cが1000万円全額を弁済した場合であっても、求償できる旨の特約がなければBに対して求償することはできない。
解説
正解は1。連帯保証人は催告の抗弁および検索の抗弁を有しない(民法454条)。すなわち連帯保証には補充性がないため、Cは主たる債務者Bに先に請求せよと求めることができず、A銀行から請求を受ければ直ちに全額を支払う義務を負う。この点が債権者にとって普通保証より連帯保証が有利とされる理由である。
2は誤り。連帯保証人には分別の利益がなく、保証人が複数いても各自が債務の全額について責任を負う。3は誤り。連帯保証人について生じた事由の効力は相対的効力が原則であり(民法458条が準用する441条)、履行の請求は絶対的効力事由とされていないため、Cへの請求だけではBの債務の時効の完成猶予は生じない(債権者と主たる債務者との間に別段の意思表示があれば別である)。4は誤り。委託を受けた保証人が弁済したときは、特約がなくても民法459条により主たる債務者に対して求償できる。
2級では、補充性がないこと、分別の利益がないこと、そして2020年施行の改正で履行の請求が相対的効力にとどまることになった点を組み合わせて結論を導く力が問われる。