【問97】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|電子取引における操作ミスと錯誤
情報の管理・活用とデジタル社会 問17/20難易度A(易しい)
問題文
消費者がインターネット通販の申込画面で数量を打ち間違えた場合の法律関係について、最も適切なものはどれか。
- 1.事業者が申込内容の確認画面を設けていた場合でも、消費者は重大な過失を理由に取消しを妨げられない。
- 2.確認を求める措置が講じられていなければ、重大な過失がある消費者も錯誤取消しを主張できる。
- 3.錯誤による意思表示は無効であるから、消費者は改めて取消しの意思表示をする必要はない。
- 4.この特例は事業者間の電子契約にも適用され、法人が数量を誤入力した場合にも取消しができる。
解説
正解は2。電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律は、消費者が行う電子消費者契約の申込みまたはその承諾の意思表示について、表意者に重大な過失があった場合に錯誤取消しを制限する民法の規定を適用しないと定める。したがって、事業者が申込みの意思の有無について確認を求める措置を講じていないときは、重大な過失のある消費者であっても錯誤取消しを主張できる。
1は誤り。事業者が確認を求める措置(申込内容の確認画面など)を講じていた場合、または消費者自らその措置は不要である旨の意思を表明した場合には特例が適用されず、重大な過失があれば取消しは制限される。事業者にとっては確認画面の設置が防御手段となる。
3は誤り。2020年4月施行の民法改正により、錯誤の効果は無効から取消しに改められた。取消しの意思表示が必要であり、取消しは善意無過失の第三者に対抗することができない。
4は誤り。この特例は消費者と事業者との間で締結される電子消費者契約に適用されるものであり、事業者間の電子取引には適用されない。
2級では、条文の内容だけでなく、確認画面の設計というシステム対応が法的リスクを左右するという実務上の帰結まで理解しておきたい。