【問95】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|電子署名の要件と真正推定
情報の管理・活用とデジタル社会 問15/20難易度B(標準)
問題文
電子契約書に付された電子署名の効力をめぐる記述として、電子署名法のもとで最も適切なものはどれか。
- 1.電子署名として認められるには、認定認証業務が発行した証明書に基づくものであることを要する。
- 2.電子署名が行われていれば、その文書に記載された内容が真実であることまで推定される。
- 3.本人による電子署名が行われた電磁的記録は、真正に成立したものと推定される。
- 4.電子署名は署名者本人が作成に係るものであることを示せば足り、改変の有無を確認できる必要はない。
解説
正解は3。電子署名法3条は、電磁的記録であって情報を表すために作成されたものは、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号および物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る)が行われているときは、真正に成立したものと推定すると定める。民事訴訟法が私文書の署名または押印に与える推定効の電子版である。
1は誤り。認定認証業務の利用は任意であり、認定を受けていない事業者のサービスであっても、電子署名法2条1項の要件を満たせば電子署名に当たる。いわゆる立会人型(事業者署名型)のサービスも、技術的・機能的に十分な水準の固有性が確保されていれば推定効が及びうると解されている。
2は誤り。推定されるのは、文書が作成名義人の意思に基づいて作成されたという形式的証拠力であり、記載内容が真実であることまで推定されるわけではない。
4は誤り。電子署名は、当該情報が措置を行った者の作成に係るものであることを示すこと(本人性)と、当該情報について改変が行われていないかどうかを確認できること(非改ざん性)の両方を満たす必要がある。
2級では、電子契約の証拠力を確保する観点から、署名方式の選択と社内の権限管理・本人確認の運用を結び付けて理解しておきたい。