【問93】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|個人情報保護委員会の監督権限
情報の管理・活用とデジタル社会 問13/20難易度B(標準)
問題文
個人情報取扱事業者に対する個人情報保護委員会の監督権限と制裁に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.委員会は指導・助言を行うことができるにとどまり、勧告や命令を発する権限は与えられていない。
- 2.委員会の命令に違反した法人には、行為者への刑とは別に一億円以下の罰金が科されうる。
- 3.委員会が事業者に報告を求めたり立入検査を行ったりするには、裁判所の令状が必要である。
- 4.勧告を経なければ命令を発することはできず、緊急の必要がある場合も例外とはされていない。
解説
正解は2。令和2年改正法により法人重科が導入され、委員会の命令に違反した場合および個人情報データベース等を不正に提供した場合には、法人に対して一億円以下の罰金を科すことができるようになった。行為者に対しては、命令違反について一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金が定められている。
1は誤り。委員会は、報告徴収・立入検査、指導・助言のほか、違反行為の中止その他違反を是正するために必要な措置をとるべき旨の勧告を行うことができ、勧告に従わず個人の重大な権利利益の侵害が切迫していると認めるときは命令を発することができる。
3は誤り。報告徴収および立入検査は行政上の調査権限であり、裁判所の令状を要しない。虚偽の報告や検査拒否には罰則が用意されている。
4は誤り。個人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、勧告を経ずに直ちに命令を発することができる。
2級では、違反に対する帰結を、行政処分(勧告・命令・公表)、刑事罰、そして被害者に対する民事上の損害賠償責任の三つに整理して説明できることが重要である。