【問92】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|開示・訂正・利用停止の請求権
情報の管理・活用とデジタル社会 問12/20難易度B(標準)
問題文
顧客から保有個人データの開示や利用停止を求められた事業者の対応に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.開示は書面の交付による方法に限られ、電磁的記録の提供による開示を求めることはできない。
- 2.本人は、当該データの第三者への提供の記録について開示を請求することはできない。
- 3.利用停止の請求は、法令違反がある場合に限られ、その他の事由では請求できないままである。
- 4.当該データを利用する必要がなくなった場合にも、本人は利用停止または消去を請求できる。
解説
正解は4。令和2年改正法により利用停止・消去等を請求できる場面が拡大され、法令違反がなくても、当該保有個人データを利用する必要がなくなった場合、重大な漏えい等が生じた場合、その他本人の権利または正当な利益が害されるおそれがある場合には請求が認められることとなった(35条5項)。
1は誤り。同改正により、本人は電磁的記録の提供を含め、原則として自らが請求した方法による開示を求めることができるようになった(33条1項)。
2は誤り。第三者提供に係る記録も開示請求の対象とされている(33条5項)。自己の情報がどこへ渡ったかを本人が把握できるようにする趣旨である。
3は誤り。従来は目的外利用、不適正利用、不正取得や第三者提供制限違反といった法令違反の場合に限られていたが、改正により請求事由が上記のとおり広がった。
なお、これらの請求は裁判上の請求権であり、あらかじめ事業者に請求をし、原則として二週間を経過した後でなければ訴えを提起することができない(39条1項)。開示および利用目的の通知の求めについては、実費を勘案した合理的な範囲で手数料を徴収できる。2級では、請求への社内対応フローと、開示を拒否できる例外事由の判断が問われる。