【問91】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|匿名加工情報を作成する際の基準
情報の管理・活用とデジタル社会 問11/20難易度B(標準)
問題文
事業者が保有する購買履歴から匿名加工情報を作成し他社に提供する場合の規律について、最も適切なものはどれか。
- 1.匿名加工情報を第三者に提供する場合であっても、あらかじめ本人の同意を得なければならない。
- 2.作成にあたっては氏名を削除すれば足り、他の情報と連結する識別子までは削除を要しない。
- 3.作成したときは、遅滞なく、当該情報に含まれる個人に関する情報の項目を必ず公表しなければならない。
- 4.提供先に対して匿名加工情報である旨を明示する必要はなく、通常の取引データとして渡してよい。
解説
正解は3。個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成したときは、遅滞なく、当該匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目を公表しなければならない(43条3項)。作成段階での公表義務であり、提供の有無にかかわらず生じる。
1は誤り。匿名加工情報は特定の個人を識別することができず、かつ当該個人情報を復元することができないように加工されたものであり、個人情報に当たらないため、第三者提供に本人の同意は不要である。この点がデータ利活用を促進する制度趣旨である。
2は誤り。加工基準では、特定の個人を識別することができる記述等の削除に加え、個人識別符号の全部の削除、情報を相互に連結する符号の削除、特異な記述等の削除などが求められる。氏名を伏せただけでは基準を満たさない。
4は誤り。匿名加工情報を第三者に提供するときは、あらかじめ提供する情報の項目とその提供の方法を公表し、かつ提供先に対し当該情報が匿名加工情報である旨を明示しなければならない(43条4項)。
2級では、作成者にも受領者にも識別行為の禁止が及ぶこと、匿名加工情報の安全管理措置等は努力義務にとどまることを押さえ、データ提供契約の条項に反映できるようにしておきたい。