【問88】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|外国にある第三者への提供の制限
情報の管理・活用とデジタル社会 問8/20難易度C(難しい)
問題文
外国にある第三者に個人データを提供する際の規制について、最も適切なものはどれか。
- 1.提供先が委託先であれば、外国にある事業者であっても国内の委託と同様に本人の同意は不要である。
- 2.外国企業の日本法人に提供する場合も、外国にある第三者への提供として本人の同意が必要となる。
- 3.同意を得る際には、移転先国の名称やその国の個人情報保護制度に関する情報を本人に提供する必要がある。
- 4.規則で定める基準に適合する体制を整備した提供先であっても、本人の個別同意が別途必要となる。
解説
正解は3。令和2年改正法により、外国にある第三者への提供について本人の同意を得ようとする場合には、あらかじめ当該外国の名称、当該外国における個人情報の保護に関する制度に関する情報、および当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置に関する情報を本人に提供しなければならないこととされた(28条2項)。同意の実質化を図る規律である。
1は誤り。委託・事業承継・共同利用について第三者に当たらないとする規律は、外国にある第三者への提供には及ばない。海外の委託先に個人データを渡す場合も、原則として本人の同意または基準適合体制などの根拠が必要である。
2は誤り。外資系企業であっても日本国内に設立された法人は外国にある第三者に当たらない。逆に、同一法人の外国支店への移転はそもそも第三者提供に当たらないが、外的環境の把握を踏まえた安全管理措置が必要となる。
4は誤り。個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者への提供や、我が国と同等の水準にあると認められる国の事業者への提供は、同意によらずに行うことができる。この場合、提供者は相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講じ、本人の求めに応じて情報提供をしなければならない(28条3項)。
2級では、海外クラウドやオフショア開発の利用が越境移転に当たるかを判断し、契約上の相当措置まで設計できることが求められる。