【問82】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|利用目的の特定と変更の限界
情報の管理・活用とデジタル社会 問2/20難易度B(標準)
問題文
個人情報の利用目的の特定および事後の変更に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.利用目的は当社の事業活動に用いるためと記載すれば、できる限り特定したものと評価される。
- 2.変更前の利用目的と関連性がない目的への変更も、本人に通知すれば同意なく行うことができる。
- 3.合併により他社から取得した個人情報は、承継前の利用目的にかかわらず自由に利用できる。
- 4.利用目的を変更した場合は、変更後の利用目的を本人に通知するか、または公表しなければならない。
解説
正解は4。個人情報取扱事業者は、利用目的を変更した場合には、変更された利用目的を本人に通知し、または公表しなければならない(21条3項)。適法に変更できる場合であっても、本人への周知手続は別途必要になる点に注意する。
1は誤り。利用目的はできる限り特定しなければならず(17条1項)、最終的にどのような事業活動に用いられるかを本人が合理的に予測・想定できる程度に具体化する必要がある。事業活動一般を指す抽象的な記載では特定したことにならない。
2は誤り。利用目的の変更は、変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行うことができない(17条2項)。この範囲を超える変更を行うには、あらためて本人の同意を得なければならない。
3は誤り。合併その他の事由による事業の承継に伴って個人情報を取得した場合、承継前の利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱うことはできない(18条2項)。事業承継は第三者提供に当たらない反面、利用目的の制約はそのまま引き継がれる。
2級では、M&Aやデータ利活用の場面で、既存の利用目的の範囲内に収まるのか、変更手続で足りるのか、同意取得が必要かを段階的に判断できることが問われる。