【問72】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|契約書面の交付義務と電磁的交付
消費者取引と広告・表示の法規制 問12/20難易度B(標準)
問題文
特定商取引法上の申込書面および契約書面の交付義務と、電磁的方法による提供について、最も適切なものはどれか。
- 1.事業者は、消費者の承諾を得ていなくても、書面の交付に代えて電子メールにより契約内容を提供することができる。
- 2.法定の書面が交付されていない場合であっても、契約を締結した日から8日を経過すればクーリング・オフはできなくなる。
- 3.電磁的方法により提供するには、あらかじめその種類や内容を示したうえで消費者の承諾を得なければならない。
- 4.交付された書面に法定記載事項の一部が記載されていなくても、書面交付義務は履行されたものと扱われる。
解説
正解は3。2021年の特定商取引法改正により、事業者は、消費者の承諾を得た場合に限り、法定書面の交付に代えて電磁的方法によって記載事項を提供することができるようになった。承諾を得るにあたっては、あらかじめ電磁的方法の種類および内容を示したうえで、消費者の明示的な承諾を得る必要がある。1は誤り。承諾を得ずに電磁的方法によることはできず、書面交付が原則である。2は誤り。法定書面が交付されなければクーリング・オフの期間は進行しないから、契約から8日を経過していても行使できる。4は誤り。法定記載事項を欠く書面の交付は書面交付義務を履行したことにならず、やはり期間は進行しない。書面の不交付や虚偽記載には罰則も定められており、書面交付義務が消費者に熟慮の機会を与える制度の起点になっている点が2級では問われる。