【問68】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|適格消費者団体による差止請求
消費者取引と広告・表示の法規制 問8/20難易度B(標準)
問題文
消費者団体訴訟制度における差止請求および被害回復裁判手続について、最も適切なものはどれか。
- 1.適格消費者団体は、不当な勧誘行為の差止めのほか、被害を受けた消費者に代わって損害賠償を請求することもできる。
- 2.差止請求ができるのは消費者契約法に違反する行為に限られ、不当な表示は差止請求の対象とならない。
- 3.被害回復裁判手続を追行することができるのは、内閣総理大臣の認定を受けた特定適格消費者団体に限られる。
- 4.被害回復裁判手続では、共通義務確認訴訟を経ることなく個々の消費者の債権額が確定される。
解説
正解は3。被害回復裁判手続を追行できるのは、適格消費者団体のうちから内閣総理大臣の認定を受けた特定適格消費者団体であり、消費者裁判手続特例法がこれを定めている。1は誤り。適格消費者団体に認められているのは差止請求(消費者契約法12条以下)であって、損害賠償を請求する権限はない。2は誤り。差止請求は景品表示法、特定商取引法、食品表示法にも定められており、優良誤認表示や有利誤認表示、不当な勧誘や誇大広告も対象となる。4は誤り。被害回復裁判手続は二段階型で、第一段階の共通義務確認訴訟で事業者が共通義務を負うことを確定したうえで、第二段階の簡易確定手続において個々の消費者の債権額を確定する。対象は消費者契約に関する金銭の支払義務に限られ、拡大損害や逸失利益、人身損害は原則として対象外である点も、2級では併せて問われる。