【問66】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|事業者の責任を免除する条項の効力
消費者取引と広告・表示の法規制 問6/20難易度B(標準)
問題文
消費者契約に置かれた事業者の損害賠償責任を免除する条項や消費者の解除権を放棄させる条項の効力について、最も適切なものはどれか。
- 1.債務の不履行によって消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する条項は、無効である。
- 2.軽過失による損害賠償責任の一部を免除する条項は、その文言のいかんにかかわらず常に有効とされる。
- 3.消費者の解除権を放棄させる条項であっても、消費者が個別に同意していれば有効となる。
- 4.事業者の故意または重大な過失による損害賠償責任を一部だけ免除する条項は、有効である。
解説
正解は1。消費者契約法8条1項1号は、事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項、および責任の有無を事業者が決定する条項を無効としている。軽過失による不履行であっても、全部免除であれば無効となる点に注意したい。2は誤り。同条3項により、損害賠償責任の一部を免除する条項であって、軽過失による行為にのみ適用されることを明らかにしていないものは無効とされる(いわゆるサルベージ条項の規律)ため、常に有効とはいえない。3は誤り。同法8条の2は消費者の解除権を放棄させる条項等を無効とするが、これは強行的な規律であり、消費者が個別に同意したからといって有効にはならない。4は誤り。故意または重大な過失による債務不履行についての一部免除条項は同法8条1項2号により無効である。全部免除は過失の軽重を問わず無効、一部免除は故意・重過失の場合に無効という区別が2級の頻出ポイントである。