【問57】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|下請法の適用対象となる取引
企業間取引の法規制 問17/20難易度B(標準)
問題文
資本金5億円の製造業者G社が資本金2000万円のH社に自社製品の部品の製造を委託した場合について、下請法の適用範囲に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1.本件は資本金3億円超の親事業者が資本金3億円以下の事業者に製造委託をした場合にあたり、下請法の適用を受ける。
- 2.下請法が適用されるためには、G社がH社に対して取引上優越した地位にあることを個別に立証する必要がある。
- 3.下請法の対象となる取引は物品の製造委託と修理委託の二類型に限られており、情報成果物作成委託や役務提供委託は含まれない。
- 4.自社で用いる役務の提供を他の事業者に委託する場合も、役務提供委託として当然に下請法の適用を受けることになる。
解説
正解は1。下請法は、取引の内容と当事者の資本金の区分によって適用範囲を形式的に画する法律である。物品の製造委託・修理委託、および情報成果物作成委託・役務提供委託のうちプログラムの作成、運送、物品の倉庫における保管または情報処理に係るものについては、親事業者の資本金が3億円超で下請事業者の資本金が3億円以下の場合、または親事業者の資本金が1000万円超3億円以下で下請事業者の資本金が1000万円以下の場合に適用される。本件は前者にあたる。2は誤り。資本金区分に該当すれば適用され、優越的地位の濫用と異なり優越的な地位の立証は不要である。3は誤り。対象となる取引類型は製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託の四つである。4は誤り。役務提供委託は他者から請け負った役務の提供を再委託する場合をいい、自ら用いるための役務の委託は含まれない。2級では、資本金区分と取引類型の組合せを具体的な事例にあてはめ、適用の有無を判断できるようにしたい。