【問56】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|独占禁止法違反事件の調査権限
企業間取引の法規制 問16/20難易度C(難しい)
問題文
公正取引委員会の組織および違反被疑事件に関する調査権限についての記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.公正取引委員会は経済産業省の外局として置かれており、その職務の遂行にあたっては主務大臣の指揮監督を受ける。
- 2.行政調査として行われる立入検査は、裁判官があらかじめ発する許可状を得たうえでなければ行うことができない。
- 3.行政調査として報告命令や立入検査を行うことができるほか、犯則事件の調査として裁判官の許可状を得て臨検・捜索・差押えをすることができる。
- 4.独占禁止法違反の罪については、被害を受けた事業者その他の第三者による告発があれば、公正取引委員会の告発がなくても検察官が公訴を提起することができる。
解説
正解は3。公正取引委員会は、事件について必要な調査をするため、関係人等に出頭を命じ、報告を求め、帳簿書類その他の物件の提出を命じ、事業所等に立ち入って業務および財産の状況、帳簿書類その他の物件を検査することができる。これらは罰則によって間接的に担保される行政調査であり、物理的な強制力を伴うものではない。これとは別に、犯則事件の調査については、裁判官があらかじめ発する許可状により臨検、捜索または差押えをすることができる。1は誤り。公正取引委員会は内閣府の外局であり、委員長および委員はその職権を独立して行使する独立行政委員会である。2は誤り。許可状を要するのは犯則調査であって、行政調査としての立入検査に許可状は必要でない。4は誤り。私的独占や不当な取引制限などの罪は、公正取引委員会の告発を待って論じられる専属告発の対象とされている。2級では、行政調査と犯則調査の性質の違い、および専属告発の仕組みを整理しておきたい。