【問55】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|排除措置命令と不服申立ての流れ
企業間取引の法規制 問15/20難易度B(標準)
問題文
独占禁止法違反行為に対して行われる排除措置命令の手続および不服申立ての方法として、最も適切なものはどれか。
- 1.排除措置命令に不服がある者は、まず公正取引委員会に対して審判を請求しなければならず、直ちに訴訟を提起することはできない。
- 2.排除措置命令は違反行為が現に行われている場合に限って行うことができ、行為がすでに終了している場合には行うことができない。
- 3.排除措置命令は事業者の任意の協力を求めるものにすぎず、名宛人がこれに従わなかったとしても法律上の不利益を受けることはない。
- 4.排除措置命令をしようとするときは、あらかじめ名宛人となるべき者に意見を述べる機会を与える意見聴取の手続を必ずとらなければならない。
解説
正解は4。公正取引委員会は排除措置命令をしようとするときは、名宛人となるべき者について意見聴取を行わなければならず、当事者は公正取引委員会が認定した事実を立証する証拠の閲覧および謄写を求め、意見を述べ、証拠を提出することができる。1は誤り。審判制度は平成25年の独占禁止法改正により廃止され、現在は排除措置命令や課徴金納付命令に不服がある者が東京地方裁判所に取消訴訟を提起する仕組みとなっている。2は誤り。違反行為がすでになくなっている場合であっても、特に必要があると認められるときは、行為がなくなった日から法定の期間内であれば排除措置命令をすることができる。3は誤り。確定した排除措置命令に従わない者に対しては罰則が定められており、任意の協力を求めるにとどまるものではない。2級では、排除措置命令が行政処分であることを前提に、事前手続としての意見聴取と、事後の司法審査という流れを一連のものとして理解しておきたい。