【問47】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|排他条件付取引と拘束条件付取引
企業間取引の法規制 問7/20難易度B(標準)
問題文
有力なメーカーA社が自社製品を扱う販売店に対し競争品の取扱いを禁止する条件をつけて取引している場合の独占禁止法上の評価として、最も適切なものはどれか。
- 1.A社の行為は販売店の同意を得たうえで契約に定められている以上、契約自由の原則により独占禁止法上問題となる余地はない。
- 2.排他条件付取引は取引の相手方に対する不当な拘束であるから、市場における影響の大小を問うことなく、行われれば直ちに違法と評価される。
- 3.A社が販売店に対して販売する地域や販売先を制限する条件をつけたにすぎない場合には、独占禁止法上いかなる意味でも問題とならない。
- 4.A社の行為は、市場における有力な事業者が競争者の取引の機会を減少させ市場閉鎖効果をもたらすと認められる場合に、排他条件付取引として違法となる。
解説
正解は4。一般指定11項の排他条件付取引は、不当に、相手方が競争者と取引しないことを条件として当該相手方と取引し、競争者の取引の機会を減少させるおそれがある行為をいう。違法性の判断基準は公正競争阻害性であり、具体的には新規参入者や既存の競争者が代替的な流通経路を確保することが困難になるという市場閉鎖効果の有無によって判断される。行為者が市場における有力な事業者である場合に問題となりやすい。1は誤り。相手方の同意があっても、公正競争阻害性が認められれば不公正な取引方法として19条違反となる。2は誤り。排他条件付取引は当然に違法となるものではなく、行為者の市場における地位、拘束の期間や範囲などを踏まえて効果が判断される。3は誤り。販売地域や販売先の制限は一般指定12項の拘束条件付取引として問題となりうる。2級では、垂直的制限行為が、原則違法とされる再販売価格の拘束と、市場閉鎖効果を検討して判断される排他条件付取引および拘束条件付取引に分かれることを押さえたい。