【問37】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|著作物性と著作権の保護期間
企業財産の管理と法務 問17/20難易度A(易しい)
問題文
著作権法上の著作物に当たるかどうかの判断と、著作権の保護期間について、最も適切なものはどれか。
- 1.著作権の享有には文化庁への登録が必要であり、登録をしなければ著作権は発生しない。
- 2.著作物とは、思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものをいう。
- 3.アイデアや作風それ自体であっても、独創的で他に類を見ないものであれば著作物として保護され、これを無断で用いれば著作権侵害となる。
- 4.著作権の保護期間は、原則として著作物が創作された時から起算して30年を経過することによって満了する。
解説
正解は2。著作権法2条1項1号は、著作物を、思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものと定義する。創作的な表現であることが必要であるため、事実の伝達にすぎない雑報および時事の報道は著作物に当たらないとされている。
1は誤り。著作権は著作物の創作によって当然に発生し、その享有にはいかなる方式の履行も要しない(無方式主義)。著作権登録制度は存在するが、権利発生の要件ではなく、著作権譲渡の対抗要件や第一発行年月日等の推定のための制度である。2は正しい。3は誤り。著作権法が保護するのは具体的な表現であって、その背後にあるアイデアや作風、事実そのものは保護されない。同じアイデアに基づいていても、表現が異なれば著作権侵害とはならない。4は誤り。著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年を経過するまでである。無名・変名の著作物や団体名義の著作物、映画の著作物については公表後70年とされている。
2級では、私的使用のための複製や引用といった権利制限規定の要件もあわせて問われるため、条文上の要件を正確に押さえておきたい。