【問34】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|実用新案制度と技術評価書
企業財産の管理と法務 問14/20難易度A(易しい)
問題文
実用新案登録によって保護される対象および実用新案権の行使の特徴について、最も適切なものはどれか。
- 1.実用新案登録出願は、新規性や進歩性の有無について特許出願と同様の実体審査を経たうえではじめて登録される。
- 2.実用新案登録の保護対象は、物品の形状、構造または組合せに係る考案であり、方法は保護対象とならない。
- 3.実用新案権に基づいて差止めや損害賠償を請求するにあたり、実用新案技術評価書を提示して警告する必要はない。
- 4.実用新案権の存続期間は設定登録の日から20年であり、特許権と同じ長さの保護が与えられる。
解説
正解は2。実用新案法は、物品の形状、構造または組合せに係る考案を保護の対象とする。考案とは自然法則を利用した技術的思想の創作をいい、特許法上の発明と異なり高度であることまでは要求されないが、物品の形態に結びつかない方法や、化学物質そのものは保護されない。いわゆる小発明を簡易・迅速に保護する制度である。
1は誤り。実用新案登録は無審査登録主義を採用しており、方式的な要件と基礎的要件の審査のみで登録され、新規性や進歩性の実体審査は行われない。2は正しい。3は誤り。実用新案権者等は、権利行使に先立ち、特許庁が作成する実用新案技術評価書を提示して警告をしなければならない。無審査で登録される制度であるため、権利の有効性の目安を相手方に示させる趣旨である。技術評価書に基づかずに権利行使をし、後に登録が無効となった場合には、原則として相手方に生じた損害を賠償する責任を負う。4は誤り。実用新案権の存続期間は出願の日から10年である。
2級では、無審査登録・短い存続期間・技術評価書という実用新案制度の特徴を、特許制度と対比して押さえておきたい。