【問31】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|特許出願から権利取得までの手続
企業財産の管理と法務 問11/20難易度B(標準)
問題文
特許出願がなされてから特許権の設定登録に至るまでの手続に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.同一の発明について異なった日に二以上の特許出願があったときは、最先の特許出願人のみが特許を受けることができる。
- 2.特許出願は、出願日から6か月を経過したときに、出願人の請求がなくても自動的に出願公開される。
- 3.特許出願をすれば当然に実体審査が開始されるため、出願人が別途審査を請求する必要はない。
- 4.特許権は特許庁に出願をした時点で発生するので、設定の登録を経なくても第三者に対して権利を行使することができる。
解説
正解は1。特許法39条1項は、同一の発明について異なった日に二以上の特許出願があったときは、最先の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができると定める。これを先願主義といい、発明の完成時期の先後ではなく出願の先後で優劣が決まるため、実務では早期の出願が重要となる。なお同日に複数の出願があったときは、出願人の協議によって定めた一の出願人のみが特許を受けることができ、協議が調わなければいずれも特許を受けられない。
1は正しい。2は誤り。出願公開は出願日から1年6か月を経過したときにされる。出願人は早期の公開を請求することもできる。3は誤り。実体審査は出願審査の請求があってはじめて行われ、出願日から3年以内に請求がないと、その出願は取り下げたものとみなされる。4は誤り。特許権は設定の登録によって発生する。もっとも出願公開後に警告をしておけば、設定登録後に、公開から登録までの間の実施について実施料相当額の補償金の支払を請求することができる。
2級では、先願主義・出願公開・審査請求の期限という手続の流れを、特許権の存続期間が出願日から20年である点とあわせて整理しておきたい。