【問27】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|共有物分割の請求と方法
企業財産の管理と法務 問7/20難易度B(標準)
問題文
共有物の分割請求および裁判所による分割の方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.共有者は、共有物の分割をしない旨の契約を、期間の定めを設けることなく永久に有効なものとして締結することができる。
- 2.共有物の分割について共有者間の協議が調わない場合であっても、裁判所に対して分割を請求することはできない。
- 3.裁判所は、現物分割をすることができない場合には、必ず競売を命じなければならず、他の方法を選択することはできない。
- 4.各共有者は、原則としていつでも他の共有者に対して共有物の分割を請求することができる。
解説
正解は4。民法256条1項本文は、各共有者はいつでも共有物の分割を請求することができると定める。共有は一つの物を複数人が支配する暫定的で不安定な状態であるため、共有関係からの離脱の自由を保障する趣旨である。
1は誤り。分割をしない旨の契約(不分割特約)は5年を超えることができず、更新することはできるが、更新の時から5年を超えることはできない(民法256条)。2は誤り。共有物の分割について共有者間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、共有者は裁判所に分割を請求することができる(民法258条1項)。3は誤り。裁判所は、共有物の現物を分割する方法のほか、共有者に債務を負担させて他の共有者の持分の全部または一部を取得させる方法(賠償分割)を命ずることができ、これらの方法によって分割することができないとき、または分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときにはじめて競売を命ずることができる。競売による分割は補充的な位置づけである。4は正しい。
なお相続によって生じた遺産共有の解消は、原則として遺産分割の手続によることになる点も、2級では区別して押さえておきたい。