【問25】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|相隣関係の基本ルール
企業財産の管理と法務 問5/20難易度B(標準)
問題文
隣接する土地の所有者相互の利用関係を調整する相隣関係の規定について、最も適切なものはどれか。
- 1.隣地の竹木の枝が境界線を越えている場合、土地の所有者はいつでも直ちに自らその枝を切り取ることができる。
- 2.他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。
- 3.建物を築造するには境界線から1メートル以上の距離を保たなければならず、これに違反して築造された建物については収去を請求することができる。
- 4.境界標の調査や境界に関する測量のためであっても、隣地を使用することは認められていない。
解説
正解は2。民法210条1項は、他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者は、公道に至るためその土地を囲んでいる他の土地を通行することができると定める。通行の場所および方法は、通行権者のために必要であり、かつ他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならず、原則として償金を支払う必要がある。ただし共有地の分割によって袋地が生じたときは、分割者の所有地のみを通行することができ、この場合には償金の支払を要しない(民法213条)。
1は誤り。越境した枝は原則として竹木の所有者に切除させるべきであり、催告しても相当の期間内に切除しないとき、所有者やその所在を知ることができないとき、急迫の事情があるときに限って自ら切り取ることができる(民法233条3項)。なお根が境界線を越えるときは自ら切り取ることができる。2は正しい。3は誤り。建物を築造するには境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならず(民法234条1項)、違反があっても建築に着手した時から1年を経過し、または建物が完成した後は、損害賠償を請求できるにとどまる。4は誤り。境界標の調査や境界に関する測量等のために必要な範囲で隣地を使用できる(民法209条)。ただし住家については居住者の承諾が必要である。