【問11】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|催告解除と無催告解除
企業取引・契約の法務 問11/20難易度B(標準)
問題文
契約の解除における催告の要否とその効果に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.契約を解除するには、その債務不履行について債務者に帰責事由があることが必要である。
- 2.解除により契約は遡及的に消滅するから、解除をした者はもはや損害賠償を請求できない。
- 3.催告をしたが期間の経過時における不履行が軽微であるときは、契約を解除することができない。
- 4.債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときも、債権者は契約を解除することができる。
解説
正解は3。当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めて履行の催告をし、その期間内に履行がないときは契約を解除できるが、その期間を経過した時における債務の不履行が、契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときは解除することができない(民法541条)。付随的義務の不履行にとどまる場合などがこれにあたる。1は誤り。改正法の解除は、債権者を契約の拘束力から解放するための制度と位置づけられており、債務者の帰責事由は要件とされていない。2は誤り。解除によって各当事者は原状回復義務を負い、金銭を返還するときは受領の時からの利息を付さなければならないが、解除は損害賠償の請求を妨げない(民法545条)。原状回復義務は当事者双方が同時履行の関係に立つ。4は誤り。債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は契約の解除をすることができない(民法543条)。なお、債務の全部が履行不能であるとき、債務者が履行を拒絶する意思を明確に表示したとき、定期行為の履行期を経過したときなどは、催告をすることなく直ちに解除することができる(民法542条1項)。