【問9】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|債務不履行の類型と帰責事由
企業取引・契約の法務 問9/20難易度A(易しい)
問題文
債務不履行の類型と損害賠償責任の免責に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.債務不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、損害賠償責任は生じない。
- 2.不確定期限のある債務については、その期限が到来しさえすれば債務者は履行遅滞の責任を負う。
- 3.契約の成立の時にすでに履行が不能であった場合、その契約は無効となり損害賠償も生じない。
- 4.履行遅滞中に当事者双方の責めに帰することができない事由により履行不能となったときは、債務者は責任を免れる。
解説
正解は1。債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき、または債務の履行が不能であるときは、債権者は損害賠償を請求することができるが、その債務不履行が契約その他の債務の発生原因および取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賠償責任は生じない(民法415条1項)。改正法は、過失の有無ではなく契約の趣旨に照らして帰責事由の有無を判断する枠組みを採用している。2は誤り。不確定期限のある債務は、期限の到来した後に履行の請求を受けた時、または債務者が期限の到来を知った時のいずれか早い時から遅滞となる(民法412条2項)。確定期限のある債務が期限の到来によって当然に遅滞となるのと区別する。3は誤り。契約の成立時にすでに履行が不能であっても契約は無効とならず、債権者は履行不能による損害賠償を請求することを妨げられない(民法412条の2第2項)。4は誤り。履行遅滞中に当事者双方の責めに帰することができない事由によって履行不能となったときは、その履行不能は債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなされる(民法413条の2第1項)。