【問6】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|条件と期限および期限の利益
企業取引・契約の法務 問6/20難易度B(標準)
問題文
契約に付される条件および期限、ならびに期限の利益に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.解除条件付法律行為は、条件が成就した時にさかのぼって当初から無効であったものとみなされる。
- 2.期限は債権者の利益のために定めたものと推定され、債務者が期限の利益を放棄することはできない。
- 3.債務者が破産手続開始の決定を受けたときは、その債務者は期限の利益を主張することができない。
- 4.条件の成就により不利益を受ける当事者が故意にその成就を妨げても、条件が成就したとみなされる余地はない。
解説
正解は3。債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、債務者が担保を滅失させ、損傷させ、もしくは減少させたとき、または債務者が担保を供する義務を負うのにこれを供しないときは、債務者は期限の利益を主張することができない(民法137条)。もっとも法定の事由は限られているため、実務では契約書に期限の利益喪失条項を設け、支払の遅滞や信用不安などの事由が生じた場合に残債務の一括弁済を請求できるようにするのが通例である。1は誤り。解除条件付法律行為は、条件が成就した時からその効力を失うのが原則であり、遡及効を生じさせるには当事者がその旨の意思を表示する必要がある(民法127条)。2は誤り。期限は債務者の利益のために定めたものと推定され、期限の利益は放棄することができる(民法136条)。ただし放棄によって相手方の利益を害することはできないため、利息付きの貸金を期限前に返済する場合には期限までの利息相当額の問題が生じる。4は誤り。条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその成就を妨げたときは、相手方はその条件が成就したものとみなすことができる(民法130条1項)。