【問4】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|無権代理人の行為と本人の追認
企業取引・契約の法務 問4/20難易度B(標準)
問題文
Bは、代理権がないのにA社の代理人と称して、C社との間でA社所有の機械を売却する契約を締結した。C社はBに代理権がないことを知らず、知らないことについて過失もなかった。この無権代理をめぐる次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.C社がA社に相当の期間を定めて催告し、A社がその期間内に確答しなかったときは、追認したものとみなされる。
- 2.A社が追認したときは、別段の意思表示がない限り、契約の時にさかのぼって当然に効力を生ずる。
- 3.C社は、Bに代理権がないことを知っていた場合であっても、A社が追認しない間は契約を取り消すことができる。
- 4.A社が追認を拒絶した場合、C社は善意無過失であってもBに対し履行や損害賠償を請求することはできない。
解説
正解は2。無権代理行為の追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる(民法116条)。ただし、追認によって第三者の権利を害することはできない。追認は相手方に対してするのが原則で、無権代理人に対してした追認は、相手方がその事実を知るまで相手方に対抗できない(民法113条2項)。1は誤り。相手方は本人に対し、相当の期間を定めて追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができるが、本人がその期間内に確答をしないときは追認を拒絶したものとみなされる(民法114条)。追認とみなされるのではない点が誤りである。この催告権は、相手方が悪意であっても行使できる。3は誤り。本人が追認をしない間の相手方の取消権は、契約の時において代理権がないことを知らなかった相手方に限って認められる(民法115条)。4は誤り。自己の代理権を証明することができず本人の追認も得られない無権代理人は、相手方の選択に従い、履行または損害賠償の責任を負う(民法117条1項)。相手方が悪意であるとき、過失により知らなかったとき、無権代理人が制限行為能力者であるときは免責されるが、C社は善意無過失であるから責任を追及できる。