【問141】管理業務主任者 練習問題|鉄筋コンクリート造の原理
建物の構造と維持保全 問1/20難易度A(易しい)
問題文
鉄筋コンクリート造の建物において鉄筋とコンクリートを組み合わせて用いる原理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.コンクリートは引張力に強く圧縮力に弱い材料であるため、圧縮力を負担させる目的で鉄筋を配置しており、鉄筋の引張強度は構造上ほとんど期待されていない。
- 2.コンクリートは圧縮力に強く引張力に弱いため引張力を主に鉄筋に負担させており、また強アルカリ性のコンクリートが鉄筋の表面を保護して錆の発生を防いでいる。
- 3.コンクリートは酸性の材料であって内部の鉄筋を腐食させるため、鉄筋には工場で必ず防錆塗装を施し、さらに現場でも塗り直してからコンクリートに埋め込むこととされている。
- 4.鉄筋とコンクリートは温度変化による伸縮の割合が大きく異なるため、鉄筋の周囲には伸縮を吸収するための空隙を設けて、両者を一体化させないようにしている。
解説
正解は2。鉄筋コンクリート造は、圧縮力に強く引張力に弱いコンクリートと、引張力に強い鉄筋とを組み合わせ、コンクリートに圧縮力を、鉄筋に引張力を主に負担させる構造である。両者の温度による線膨張係数はほぼ等しいため一体として挙動し、付着性も良い。また、コンクリートは強いアルカリ性(pH12〜13程度)を示し、鉄筋の表面に不動態皮膜を形成して錆の発生を防ぐとともに、鉄筋を覆うことで火熱からも保護している。このため建築基準法施行令では、耐力壁・柱・はりで3cm以上、耐力壁以外の壁・床で2cm以上などの鉄筋のかぶり厚さが定められている。1は誤り。コンクリートと鉄筋の役割が逆であり、鉄筋は引張力を負担する。3は誤り。コンクリートはアルカリ性であり、通常の鉄筋に防錆塗装は施さない。4は誤り。両者の線膨張係数はほぼ同じであるため、一体化させて用いることができる。本試験では、材料の性質の組合せと、アルカリ性による防錆・かぶり厚さの意義を正確に押さえておきたい。