【問100】管理業務主任者 練習問題|制限行為能力者と管理組合の契約
民法と関連法令 問20/20難易度A(易しい)
問題文
区分所有者Jが成年被後見人であり、後見人Kが選任されている場合の管理組合との関係に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.成年被後見人であるJがした法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を含め、後見人Kの同意を得ていない限りすべて取り消すことができる。
- 2.成年被後見人がした法律行為を取り消すことができるのは成年後見人Kに限られ、J本人が単独でこれを取り消すことはできない。
- 3.成年後見人Kは、Jの財産に関する法律行為について包括的な代理権を有し、Jに代わって管理組合との間で専有部分に関する契約等の法律行為をすることができる。
- 4.Jが成年被後見人であっても、管理組合の集会における議決権の行使は日常生活に関する行為に準じて扱われるため、後見人Kの関与を要せず、Jが単独で行った議決権行使も原則として取り消すことができない。
解説
正解は3。成年後見人は、成年被後見人の財産に関する法律行為について包括的な代理権を有し、成年被後見人に代わって管理組合との間で専有部分の管理等に関する契約その他の法律行為をすることができる。1は誤り。成年被後見人がした法律行為であっても、日用品の購入その他日常生活に関する行為は取消しの対象から除外されている。2は誤り。制限行為能力者がした行為の取消権者は当該制限行為能力者本人及びその代理人、承継人、同意をすることができる者であり、成年被後見人本人も単独で取り消すことができる。4は誤り。議決権の行使は財産上の利害に影響する法律行為としての性質を有し、日用品の購入のような日常生活に関する行為には当たらないため、後見人の関与なくJが単独で行った議決権行使は取消しの対象となりうる。管理組合の実務では、区分所有者が制限行為能力者である場合の契約や議決権行使の取扱いに留意する必要がある。