【問81】管理業務主任者 練習問題|意思表示の瑕疵(錯誤・詐欺・強迫)と契約
民法と関連法令 問1/20難易度B(標準)
問題文
管理組合が締結した契約における意思表示の瑕疵に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.法律行為の要素に錯誤があり、それが法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは意思表示を取り消すことができるが、表意者に重大な過失があるときは原則として取り消すことができない。
- 2.第三者が管理組合を欺いて契約を締結させた場合、相手方がその事実を知らず、かつ知ることができなかったときでも、管理組合は詐欺を理由として常に契約を取り消すことができる。
- 3.強迫により管理組合がした意思表示の取消しは、詐欺による取消しの場合と同様に、取消し前に利害関係を有するに至った善意無過失の第三者に対抗することができない。
- 4.錯誤による意思表示の取消しは、表意者に重大な過失があった場合には、相手方が悪意であるか善意無過失であるかにかかわらず、法律上一切主張することができないとされている。
解説
正解は1。錯誤による意思表示は、意思表示に対応する意思を欠く錯誤や、法律行為の基礎とした事情についての認識が真実に反する錯誤(この場合はその事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限る)であって、それが法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときに取り消すことができ、表意者に重大な過失があったときは原則として取り消せない。2は誤り。第三者による詐欺の場合、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り取り消すことができ、常に取り消せるわけではない。3は誤り。詐欺による取消しは善意無過失の第三者に対抗できないが、強迫による取消しにはこの制限がなく、善意の第三者にも対抗できる。4は誤り。表意者に重大な過失があっても、相手方が錯誤を知り若しくは重大な過失により知らなかったとき、又は相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたときは取消しを主張できる。管理組合が締結する工事請負契約等でも、意思表示の瑕疵に関する一般規定がそのまま適用される点に注意したい。