情報・サイバーセキュリティ管理士認定試験とは|2026年2月からの3課題・180問の形式と合格基準
情報・サイバーセキュリティ管理士認定試験は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施している情報セキュリティの認定試験です。2026年2月の試験で「情報セキュリティ管理士認定試験」から名称が変わり、あわせて出題範囲と問題数も見直されました。この記事では、新しい形式の試験が何を問うのかを整理します。
どんな試験か
管理士は、組織の情報セキュリティを管理・推進する立場の人に向けた試験です。入門にあたる情報・サイバーセキュリティ初級が「職場の一人ひとりが何に気をつけるか」を問うのに対して、管理士では次のような内容がより深く問われます。
- リスクアセスメントやISMS、情報セキュリティポリシーなど、組織としての管理の仕組み
- 不正アクセス禁止法・個人情報保護法などの関連法規
- 人的・物理的・技術的な脅威と、それぞれへの対策
- 標的型攻撃やWebへの攻撃などのサイバー攻撃と、インシデントが起きたときの対応
情報システム部門の担当者だけでなく、総務・人事・コンプライアンスの部署で社内のセキュリティ対策を任されている人にも向いた内容です。
試験の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施団体 | 一般財団法人 全日本情報学習振興協会 |
| 出題形式 | マークシート方式・180問・120分 |
| 出題範囲 | 課題Ⅰ〜Ⅲ(下の表) |
| 合格基準 | 正答率70%以上(問題の難易度により調整される場合がある) |
| 受験料 | 11,000円(税込)、学生 8,800円(税込) |
| 試験日 | 年4回(2月・5月・8月・11月) |
(出典: 全日本情報学習振興協会 公式サイトの試験ページ・試験日程、2026年10月確認)
いちばんの特徴は、180問を120分で解くことです。1問あたり40秒しかありません。知識があっても、迷いながら解いていると時間が足りなくなります。
次回以降の日程と申込期間は情報・サイバーセキュリティ管理士の試験日程にまとめています。
2026年2月の試験から何が変わったか
| 項目 | 2026年2月より前(情報セキュリティ管理士) | 2026年2月から(情報・サイバーセキュリティ管理士) |
|---|---|---|
| 課題 | 4つ(コンピュータの一般知識を含む) | 課題Ⅰ〜Ⅲの3つ |
| 問題数・時間 | 100問・120分 | 180問・120分 |
「コンピュータの一般知識」は管理士の出題範囲から外れ、初級だけの範囲になりました。 そのかわりに、サイバー攻撃への対策が1つの課題(課題Ⅲ)として独立しています。
古い教材や解説記事では、今も「100問・120分」「4課題」と書かれていることがあります。教材を選ぶときは、課題Ⅰ〜Ⅲの新しい範囲に対応しているかを確かめてください。
出題範囲:3つの課題
| 課題 | 名前 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 課題Ⅰ | 情報セキュリティ総論 | 機密性・完全性・可用性、情報資産、リスクアセスメントとリスク対応、ISMS、情報セキュリティポリシー、プライバシーマーク、関連法規 |
| 課題Ⅱ | 脅威と情報セキュリティ対策 | 人的・物理的・技術的脅威、ソーシャルエンジニアリング、内部不正、マルウェア、脆弱性の管理、入退室管理、認証と暗号、バックアップ |
| 課題Ⅲ | サイバーセキュリティ対策 | 標的型攻撃、ビジネスメール詐欺、DDoS、SQLインジェクションなどのWebへの攻撃、ファイアウォールとIDS・IPS、ゼロトラスト、インシデント対応、クラウドのセキュリティ |
当サイトでは、この3課題をそれぞれ2つの分野に分け、6分野・各25問の練習問題として並べています。旧課題Ⅳにあたるネットワークとコンピュータの基礎の50問も、課題Ⅲのサイバー攻撃を理解する土台として「参考」に残しています。
合格基準
合格の目安は正答率70%以上です。180問なら126問の正解にあたります。問題の難易度によっては、70%未満でも合格になるよう調整される場合があると案内されています。
協会の案内には、課題ごとの基準は書かれていません。ただ、1つの課題が大きく崩れると全体の70%にも届きにくいので、3課題とも7割前後を取れる状態を目指すのが現実的です。
難易度
新しい形式になってからの合格率は、当サイトが調べた範囲では見つかりませんでした。出題の中身から見ると、
- 課題Ⅰは、ISMSやリスク対応の用語と、法律ごとに何が禁止・義務づけられているかの整理が要る
- 課題Ⅱは、脅威の分類と対策の対応を覚えれば得点しやすい
- 課題Ⅲは、攻撃の手口の名前が多く、似たものの区別(標的型攻撃と水飲み場型攻撃、IDSとIPS など)が問われる
という性格です。加えて、180問を120分で解く時間の厳しさが、旧形式の100問より難しく感じる点です。
初級との関係
管理士の下にあたるのが、同じ協会の情報・サイバーセキュリティ初級認定試験(80問・60分、受験料8,800円)です。課題Ⅰ〜Ⅲの名前は初級と同じで、初級にはこれに課題Ⅳ「コンピュータの一般知識」が加わります。2つの試験は同じ日に実施されています。
どちらから受けるか迷っている場合は、初級と管理士の違いで詳しく比べています。
まず何から始めるか
当サイトでは情報・サイバーセキュリティ管理士の練習問題を、課題Ⅰ〜Ⅲの150問と参考の50問、解説つきで無料公開しています。最初に模擬試験を受けてみてください。本試験と同じ1問40秒のペースで90問・60分を解き、課題ごとの正答率が出ます。20問で手ごたえだけ見たいときは本番形式テストが使えます。登録は不要です。
勉強の進め方は情報・サイバーセキュリティ管理士の勉強法と勉強時間で、教材と過去問の事情は過去問は手に入るかで扱っています。
受験料・試験日程・出題範囲は変わることがあります。申込の前に、必ず協会の公式サイトで最新の案内を確認してください。