【問186】賃貸不動産経営管理士 練習問題|賃貸住宅管理の社会的意義
賃貸管理の意義と管理士の役割 問1/15難易度A(易しい)
問題文
賃貸住宅の管理がもつ社会的意義に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.賃貸住宅の管理は所有者と入居者との間の私的な契約関係の問題にとどまるものであり、公共的な性格を有しないことから、法律による規律の対象とされることはない。
- 2.賃貸住宅は所有者の私的財産であると同時に、街並みや住環境を形づくる社会的な資産としての性格をもち、その適切な管理は地域社会の利益にもつながる。
- 3.賃貸住宅管理業法は、賃貸住宅を経営する所有者の資産価値を最大化することのみを目的として掲げており、入居者の居住の安定の確保はその目的に含まれていない。
- 4.賃貸住宅の管理は建物の物理的な維持保全に限られており、家賃や敷金といった金銭の管理や入居者への対応は管理の概念に含まれないとされている。
解説
正解は2。賃貸住宅は所有者にとっては収益を生む私的財産であるが、同時に多数の人が日々の生活を営む場であり、街並みや住環境を構成する社会的な資産でもある。管理が適切に行われなければ、入居者の居住の安定が損なわれるだけでなく、老朽化や空き家化を通じて周辺の防犯、防災、景観にも悪影響が及ぶ。賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)が、賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保と賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の発展に寄与することを目的として掲げているのも、この社会的な性格を踏まえたものである。1は誤り。上記のとおり賃貸住宅の管理は公共的な性格をもち、現に賃貸住宅管理業法による規律の対象とされている。3は誤り。同法の目的には入居者の居住の安定の確保が明示されており、所有者の資産価値の最大化のみを掲げるものではない。4は誤り。同法にいう賃貸住宅管理業は、賃貸人から委託を受けて行う維持保全に加え、これと併せて行う家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理を含んでおり、管理は建物の物理面に限られない。管理の対象が建物だけでなく金銭と人にも及ぶ点と、その公共性が出題の軸となる。